新しい取り組みを始めるとき、意外と大きな壁になるのが「ページと画像の制作」です。美容・医療系のサービスを提供するある事業者が、新メニューのモニター募集を始めようとしたところ、募集ページ(LP=申し込みにつなげる1枚もののWebページ)と広告用の画像を外注する場合の見積もりは数十万円、納期は数週間かかる見込みでした。今回は、この制作をAIとの共同作業に切り替え、数日で公開まで持っていった事例をご紹介します。
- 外注なら数十万円・数週間の見込みだった募集ページと広告画像を、AIとの共同作業で数日で公開した。
- 進め方は「デザインの方針を先に言葉で決める→AIが作る→人が確認して手直し」の反復。
- 美容・医療系の表現ルールはAI任せにせず、基準を先に与えて生成させ、人が全文を二重チェックした。
- 修正サイクルが「その場で直してすぐ確認」の速さになった。
課題:外注すると数十万円・数週間かかる
モニター募集そのものは、内容も条件もすでに固まっていました。足りないのは「募集ページ」と「広告用の画像」だけです。ところが、この2つを制作会社に頼むと、規模のわりに費用と時間が重くのしかかります。
- 見積もりは数十万円。期間限定の募集企画としては、費用の回収が見通しにくい金額だった。
- 納期は数週間の見込み。募集を始めたいタイミングに間に合わない恐れがあった。
- 広告用の画像は媒体ごとに複数のサイズが必要で、枚数が増えるほど費用もかさむ。
やったこと:方針を先に言葉で決めて、AIと反復制作
そこで、ページと画像の制作をAIとの共同作業に切り替えました。ポイントは、いきなり作らせないことです。まず「配色・書体・ページの構成」といったデザインの方針を人が言葉で決め、それをAIに渡してからページのコード(Webページのもとになるプログラム)を生成させます。できあがったものを人が確認して手直しの指示を出し、また生成する。この反復で仕上げていきました。
- デザインの方針(配色・書体・構成)を先に言葉で固めてから、AIにページを生成させた。
- 広告用の画像はレイアウトを固定し、AIとの分業で複数サイズを短時間で量産した。
- 美容・医療系は広告に使えない表現のルールが厳しいため、効果を断定する表現や誇張がないかをすべて点検して除去した。ここは禁止表現の基準を先にAIへ与えて生成させ、さらに人が二重チェックする形をとった。
つまずいた点
- 表現ルールのチェックは、AIの一発生成では漏れが出た。基準を教えて生成させたうえで、最後は人の目で全文を点検する「二段構え」にして、初めて安心できる形になった。
- 写真素材は、権利関係(使ってよい条件)を確認できるものだけに絞って使った。見栄えがよくても、出どころの分からない写真は使わない。
- 料金の表記がページ内の複数箇所に登場するため、金額の食い違いがないかの最終確認が欠かせなかった。生成と手直しを繰り返すほど、こうした整合性の確認が重要になる。
結果
通常なら数週間かかる制作を、数日で公開まで持っていくことができました。効果が大きかったのは、公開までの速さだけではありません。修正のサイクルが「その場で直して、すぐ確認する」という速さになったことです。外注では修正のたびに依頼と納品の往復が発生しますが、AIとの共同作業なら、気になった箇所をその場で直して結果を確かめられます。募集企画のような「まず出して、反応を見て直す」取り組みとの相性は抜群でした。
この型が使える会社
- 美容・医療など、広告表現のルールが厳しい業界で、ページや広告を出したい会社。基準を先に決めて人が二重チェックする型は、そのまま流用できます。
- キャンペーンや募集のたびにページが必要になるが、毎回外注するには費用と納期が重いと感じている会社。
- 「まず公開して、反応を見ながら直したい」というスピード重視の進め方をしたい会社。
デザインの方針とルールを先に言葉で決めれば、募集ページはAIと数日で公開まで回せる。ただし表現規制のような「守り」の部分は、人の目による二重チェックを最後まで外さないことが条件です。
この事例のポイントは、AIに丸投げしなかったことです。方針とルールを決めるのは人、形にするのはAI、最後の点検はまた人。この役割分担ができると、制作の費用とスピードは大きく変わります。大がかりなサイトの刷新から始める必要はありません。まずは募集ページ1枚のような小さな制作から、この進め方を試してみてください。
この記事のような仕組み、自社にも入れられます
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