ECの週次レポートを、管理画面のブラウザ自動化で手作業ゼロにした話

「毎週、モールの管理画面を開いて、数字をコピペしてレポートを作る」——ネット通販をやっていると、この定例作業に30分〜1時間を取られている会社は少なくありません。今回は、自社商品を大手モール2つで販売する消費財メーカーが、管理画面のブラウザ自動操作で週次レポート作成を手作業ゼロにした事例を、つまずいた点まで含めて紹介します。

目次

課題:毎週のコピペ作業に時間を取られていた

毎週、各モールの管理画面にログインして、売上や広告の数字を手でコピペし、レポートにまとめていました。モールが2つあれば手間も2倍。1回あたり30分〜1時間かかる定例作業で、しかも「やらないと数字が追えない」ので、休みづらいタスクになっていました。

  • コピペ地獄:管理画面から数字を手で写し取る
  • モール分だけ増える:販売先が増えるほど作業量も増える
  • 属人化・休めない:担当者が抜けると数字が止まる

やったこと:申請の重いAPIを使わず、画面操作を自動化

モールによっては、システム連携のためのAPI(外部のソフト同士をつなぐ窓口)を使うのに申請が必要で、審査も重い。そこで今回はAPI連携の申請をせず、人が普段やっている画面操作をそのまま自動でなぞる方式にしました。

  • 自動ログイン:各モールの管理画面に自動でログイン
  • レポート取得:必要なレポートを自動でダウンロード
  • 自動集計:ダウンロードした数字を集計
  • 共有ドキュメント化:社内の共有ドキュメントに、週次ページを自動で作成

人が管理画面を触る作業は、まるごと不要になりました。

つまずいた点

画面操作の自動化は便利な一方、”壊れやすさ”との付き合い方が肝でした。

  • ログイン方式・画面変更で止まる:モール側がログインの仕組みや画面レイアウトを変えると、自動操作が動かなくなります。
  • 2段階認証:セキュリティのための追加認証が入ると、そこで足止めされます。
  • ダウンロード完了待ち:ファイルが落ちきる前に次へ進むと失敗するため、待つタイミングの調整が必要でした。
  • 壊れたら気づける作り:止まったときに黙って失敗するのではなく、気づけるようにしておくことが何より大事です。

結果:毎週決まった時刻に、数字が自動で出る

手作業のコピペがなくなり、毎週決まったタイミングで集計が出るようになりました。広告費に対する効果(ROAS=広告費に対して何倍の売上が立ったかを示す指標)などを、毎週同じ物差しで定点観測できるようになったのが大きな変化です。数字づくりに使っていた時間を、施策の判断に回せるようになりました。

この型が使える会社

「管理画面はあるが、API連携がない、または申請が重い」サービスのレポート業務全般に応用できます。ネット通販モールに限らず、広告の管理画面、予約システム、各種SaaSなど、人が毎回ログインして数字を写しているなら同じ型が効きます。ただし画面変更で止まるのは前提なので、壊れたら気づける仕組みをセットで用意しておくことをおすすめします。

※ 記載の数値は、実際の取り組みをもとにした概算です。

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